大学生のころ、学生部の職員と関わった方もいらっしゃると思います。
なので、大学職員というと学生部の職員を真っ先に思い浮かべる方も多いですね。
なお、大学によって部署の名前は様々で、「学生部」「学生課」「教務部」などの呼び名があるようですが、ここでは「学生部」で統一したいと思います。
また、大学によって、仕事内容はもちろん異なりますので、参考程度にご覧ください。
さて、そんな、学生と関わることが多い学生部ですが、それ以外にも多岐に渡る仕事をしております。
窓口に訪れる学生の相手をしているだけではないのですね。
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オープンキャンパス
オープンキャンパスとは、その大学を志望している高校生などが⼤学を訪問することで、雰囲気を知ることができたり、中には体験授業を受けたりすることができるイベントです。
大学からすると、簡単に言えば「集客イベント」となり、高校生を大事な大事なお客様として迎えます。
私の所属する大学では、キャンパス⾒学会や模擬授業、先輩への質問イベントなどを⾏っています。
⼤学によっては、ランチをふるまったりするところもあるみたいですね。
私も高校生のころ、友人と行った気がする…。
遠い昔…。
オープンキャンパスは、未来への投資として多額のお金をかけて実施します。
人件費・広告費・その他消耗品等購入費。
私はオープンキャンパス担当になったことがないので、同僚に聞いた限りですが、オープンキャンパスの費用対効果はきちんと検証できていないと思います…。
目玉企画に結構な額をかけているみたいだけど、効果のほどはどうなのでしょう。
数字をきっちり追いかける民間企業だとこういうことはないのかな…と転職者としては密かに思っています。
アンケートの項目もちょっと甘かったり…。
予算も毎年ほぼ同額が積んであるようです。
もし自分がオープンキャンパス担当になったり、担当外でも助言できるような立場に慣れれば、少し改善しようとするだろうな。
費用対効果が分かったほうが、自分たちもこういうイベントって楽しく働けると思うんですよね。
次回に向けてここを改善していこう、とか。
学生窓口庶務
窓口に来る学生への定型的な対応として、学生証の再発行手続き、各種証明書の発行補助、教室予約、各種パンフレット・ポスター掲示、遺失物照会などがあります。
これらは定型業務なので、新入職員が担当することが多いです。
履修関連
履修相談について、私の大学では基本的には「履修案内やシラバス・時間割をよく読み進級・卒業要件を満たすように、ご自身で確認してください」としています。
微妙に間違えたことを伝えてしまい、その学生が進級・卒業できなかったりしたら大問題になるからです。
また、きちんと根拠資料に基づき、履修計画を組むことは、将来的に学生のためになると考えているからです。
け…決して、面倒だからじゃないですよ…!
それでも心配性の学生が窓口で長時間粘ったり、保護者の方から電話が入ることもあります。
私の大学では基本路線は「ご自身で確認してください」なのですが、このように長時間粘られたりすると、ついつい「履修案内のこの辺を読んでください」など細かいヒントを出すことになります。
対応する職員によって対応を変えたくないのですが、食い下がられるとついつい…。
こういう点が学生対応については悩ましいですね。
また、履修登録時に必ず数名は「間に合いませんでした」と言ってきます…。
「システムがダウンして…」というような言い訳をしてきたり「登録完了の一歩手前の画面で終わりだと思ってパソコン閉じちゃいました…!」という学生もいます。
しっかりしておくれ…。
施設管理関連
工事や修繕などは最終的には用度課が担当するのですが、リクエストをあげるのは学生部だったりします。
例えば、教員から「この教室、黒板からホワイトボードに変えてくれない?」とか「この教室のPC周りの危機、もう少し充実させてくれない?」といったような相談があれば、その要望を一次受けし、用度課やシステム部門などに橋渡しをしたりします。
用度課に言うまでもないこと、例えばケーブルの追加購入などだったら、学生部にて対応することもあります。
また、ある授業の履修人数を鑑みての教室調整などは学生部が行っています。
履修希望者が多すぎて定員オーバーの場合は、教室を変更したりするのです。
教室数にも限りがあるため容易にはいかず、パズルのように教室を組み直したりすることもありますよ。
時間割作成関連
学部・研究科担当が、時間割を作る大学もあります。
教員が作る大学もあるって聞いたことがあります!
時間割作成方法も大学や学部によってまちまちだとは思いますが、一例をご紹介しますね。
まず、その学期に開講される授業のリストを作ります。
そして、教員に授業NGな曜日時限を聞いていきます。
授業OKな希望を聞いてしまうと、本当にピンポイントで指定されてしまったりして破綻します…。
先生にとってもやはり1限(朝早い!)や6限(夕方遅い!)は人気がないので、どうしてもお昼前後に集中してしまうことがあります。
でも、必修授業などは同一時間帯にかぶせることはできませんので、先生方に「この時間帯に変更していただけないでしょうか」と打診することになります。
渋々OKをくださる先生もいますが、「いや、NGって言うたやん!〇〇先生にはもう先に打診したん?」とキレ出す先生もいたりします。
上下関係、異常に気にする先生もいるよね。
「何で俺に先に打診するん?」とキレてしまうわけです…。
また、先ほど書いた教室割とも関わってくるので、なかなかストレスフルで難解なパズルのような作業です。
関連して、シラバスも教員と協業して作成していきますよ。
定期試験・レポート関連
こちらも大学や学部によって異なりますが、定期試験の試験監督の手配をしたり、問題を印刷して金庫に入れたり、回答用紙の回収をしたりします。
また、定期試験の代わりにレポートが課された場合、提出先として学生部が指定される場合があります。
その時には、教員の指示に従って、例えば学籍番号順に並べ替えたり、日付入り受領印を押したりして教員に渡したりします。
もし、教員から、提出締切は厳密に〇月〇日の〇時までという指定があったなら、電波時計を持って窓口対応します。
「あなたは締切を過ぎました」と告げるのは本当に気が滅入ります…。
私はまだこのシーンに遭遇したことがないです。
先輩が対応していたのは見ましたが…。
今後も出くわしたくないですね…。
学生さん、レポートの締切は守ってくださいね!
成績表関連
そのうち、WEB成績表だけになる大学も増えていくのではないかと思うのですが、今のところ成績表を郵送していますね。
教員が採点をシステム入力し終えて、あるタイミングになると成績表が出力できるようになるので、適切なタイミングで発送作業を行います。
封筒の宛名と中身が違っていては本当に大変なことになるので、窓あき封筒に入れて発送しています。
紙折り機という機械があって、紙を指定した通りに追ってくれるんですよ。
例えば、3つ折りとか。
転職してきて初めて使いました!
それを封入して、他に同封物も入れて、封をしてから郵便局に持ち込みます。
封入している作業時間、私は結構好きです。
心を無にできるので…。
心を無にしたいんだ…笑
休学・退学・留学関連
これらはマニュアルがきっちり決まっているので、そのマニュアルにのっとって、手続きを行います。
決まってしまえば、後は手続きを行うだけなのですが、その前段階として「相談」に来る学生が多くいます。
メンタル系の場合は、そういった相談窓口がどの大学にもあるはずなので、そこを紹介したり、成績不振の場合は教員を巻き込んで相談に乗ったりします。
この「相談」の段階が一番気を遣います。
自分の一言でその学生の人生を左右してしまう可能性もあるからです。
また、学生が死亡してしまって退学手続きをすることもあります。
この時は、その学生のことをほとんど知らなかったとしても何とも言えない気持ちになります…。
留学に関しては、専門部署がある大学もありますね。
留学先候補を絞る相談にのったり、留学先の大学職員と連絡を取り合ったり、留学先で取ってきた単位の認定作業を行ったり、仕事は多岐に渡ります。
奨学金関連
奨学金には貸与型と給付型があります。
貸与型は返還の必要があるため、申請数もあまり多くありません。
不景気のときなどには増えますが…。
貸与型奨学金は返還の必要性があることを、改めてしっかり伝えるようにしています。
給付型は返還の必要がないため、貸与型よりも申請数がかなり多いです。
よりしっかりと家計状況や成績などの条件を見て選考しますよ。
奨学金の申請にも締切が設定されているので、締切後に窓口に来た学生には「受け付けません」と告げなければならないのが辛いです。
冷たく言っているように聞こえるかもしれませんが、心は痛いんですよ…。
また、申請に必要な提出書類も種類が多く、一発でOKとなる学生は少ないです。
こういうとき、一発OKの学生がいたら、密かに「将来楽しみだわ〜」と思ったりします!
大学職員「学生部」の仕事まとめ
記事冒頭で述べた通り、「大学職員」と言えば「学生部」の仕事を思い浮かべる方が多いです。
実際、新卒の職員にとったアンケートで、配属希望人気NO1は学生部でした。
教員とのお付き合いなどなど、学生部は大変です。
でも、大変な分、やりがいは感じられる部署かなと思います。
がんばっている学生は応援したくなりますしね。
先生に頼られすぎるのも、悪くはないかなって思えたりもします。
大学職員になったなら、一度は経験しておきたい部署ですね!
最後に…。あなたの転職本気度は、今、何パーセントですか?
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コメント
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[…] 大学職員の仕事内容【学生と関わる仕事、学生部・学生課編】 大学生のころ、学生部の職員と関わった方もいらっしゃると思います。 […]